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2009年 02月 16日
一般には東京R不動産の立ち上げに関わった中心メンバーとして知られ、建築好きの間では10年ほど前に発刊されていた伝説(?)の建築サブカル誌『A』の元編集長として尊敬と羨望とやっかみの対象として認知されている馬場正尊氏の著書『「新しい郊外」の家』(太田出版、装丁はグルーヴィジョンズ)。 『A』における猥雑なごった煮感覚と硬軟を並列させるバランス感覚。たとえ読むべき記事が少なくとも(失礼)個性際立つ独特の立ち位置のメディアを創設した意義は大きかったと言えます。(目立った広がりが無いままフェイドアウトしたのはやや残念だが) “東京R不動産”の、不動産業界から見過ごされていた、というか商売にならないため存在を無視されてきた物件群(古いがゆえに改築自由な物件や、古さや家主の都合による使いにくさが個性に変換可能な物件など)のみを取り上げた不動産ポータルサイトという革新性。数多くのフォロワーを生んだにもかかわらず、いまだに超えるものが出現しないのは“商売”ではなく物件に対する“愛”が根底にあるからなのか。 『A』にしても“東京R不動産”にしても独特の嗅覚で建築周辺の“攻めどころ”をつつく手腕は確かなものがあったのでしょう。 その氏が“房総R不動産”を立ち上げ、“新しい郊外”という住まい方を提案していたんですね。 ブログが元になっているという本書、馬場家が房総に土地を購入し実際に生活し始める様子を馬場家の歴史を織り交ぜながら具体的に記されています。マイホームを考える際、都心は経済的に手が出ないので予算内で探せば必然的に郊外に買うしかなかった以前の消極的な“郊外”ではなく、好きな生活を余裕(経済・時間・物質)をもって実践するための“新しい郊外”という考え方は大いに賛成で、世間で注目されている農業生活の実現もこの“新しい郊外”という範疇に含まれるのでしょう。 ただし、氏が提示している“都心の狭小住宅”を否定する考え方と“都心は高容積化すべき”つまり“マンションでいいじゃん”という考え方には違和感を覚えたのも事実で、都心部のタワーマンション建設に伴い小数の住民によって運営されてきた“町内”に町内会活動などにほとんど興味を示さない多数のマンション住民が流入するという事例もあるというような話(他にも小学校跡地にタワーマンションが建設され児童数が増えて新たに小学校が必要になったなんていう、よくできた笑い話のような現実もあるらしい)を伝え聞いてしまうと“タワーマンション建設”ではないつまり高容積化を伴わない“新しい都心”も考えていかなければならないと痛感してしまいます。
by kabuhaus
| 2009-02-16 00:45
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