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2008年 10月 05日
K: もちろん前の住人が自殺した物件とかそういう話とちがうで。
A: ・・・・・・・・・・ K: 以前、建築家の鈴木了二さんが著書『建築零年』(筑摩書房2001年)所収の『山中貞雄の映画あるいは亡霊の空間』のなかで“・・・・たとえば、タランティーノは「面白い」としても「亡霊」性には欠ける・・・・ゴダールはときとして眠くなるほど「退屈だ」が「亡霊」性はきわめて高い・・・・チャップリンもキートンもともに「面白い」が、「亡霊」性の点では明らかにキートンのほうがはるかに勝っている・・・・ジョン・フォードと山中貞雄には、幸せにもこのふたつともが充分に備わっているのである。”というふうに、映画における“亡霊性”について話してはるわけなんやけど。 A: うん、なんとなくわかる。タランティーノ、ゴダールあたりは特に。ようするに“亡霊性”っていうのは言葉では説明しにくい“奥行き”とか“向こう側”とかのこと? K: “亡霊性”っていうのは、映画において顕著に見られる特徴でもあるっていうことみたいやけど、当然他の分野でも判断基準として応用可能なわけで、鈴木了二さん自身も今年出た『DETAIL JAPAN 2008年7月号別冊“映画の発見!”』(リード・ビジネス・インフォメーション2008年)の宇野邦一さんとの対談の中で“・・・・近代建築がすでに亡霊的なものを孕んでいる。ミースは幽霊みたいな建築ですから。コルビュジエは現代建築の廃墟型のタイプのひとつですね。カーンもそうでしょう。大体いい建築はみんなそういうものとして出てきた。・・・・ロッシがわれわれに強いインパクトを与えていたのは、今思えば、明らかにそういう亡霊的な側面ですよ。”っていうふうに建築にもこの基準を使っておられるわけ。 A: なるほで、どんな分野でも、なんかわからんけど“雰囲気がある”とか“味がある”とか“一筋縄ではいかん”みたいな作品とか人物とかあるもんね。 K: 近代建築も初期の頃の亡霊性が薄れていって魅力がなくなっていったんやろうね。 A: 建築でもそのあたりの“亡霊性”の多さが雰囲気にあらわれて良し悪しの判断でプラスに働くんやろうね。 K: 建売住宅にはぜったいに“亡霊性”なんか生まれへんよね。 A: 最近の新築マンションなんかでも難しいやろうね。 K: 何年か住んでたら新たな亡霊性が生じる場合はあるかもしれんけどね、この部屋は前の住人が・・・・みたいな。 A: ・・・・・・・・・・それはもうええって。
by kabuhaus
| 2008-10-05 21:27
| 建築
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