K: 住居に関して言えば、ぜったいに外せないのが“居場所”。それが住まう場所になっていくわけやから、居場所をつくるという感覚は大切。
A: なるほど、ただ広いだけで居場所の無い部屋ってあるよね。例えば体育館なんかでも案外居場所少ないもんね。
K: あと、狭いからといって“めいっぱい床を確保する”っていう考え方もどうかと。壁や柱が視線を遮ることによってかえって広さを感じるとか、あえて吹き抜けを設けて縦に視界を広げるとか、“ちゃんと見えている人”が設計すると選択肢は広がるよね。
A: 狭くても“設備充実”とか“部屋数確保”とかにこだわるとババ引いちゃうよね。
K: 世の中ババだらけやもんね。でも、そのあたりも“ちゃんと見えている人”の手にかかると“設備にポイントを置いた興味深い住宅”とか“小さな部屋の集合体のようなこれまでにない感覚の住宅”とか住居の可能性も広がるねんけどね。
(つづく)