今号も専門的過ぎずに本格住宅建築がとりあげられています。(オンライン版は
http://www.com-et.com/colonne/totsu/07_07/index.htm)
まずは巻頭の花田佳明『二項対立を超えて』では、西澤文隆(坂倉準三建築研究所大阪支所)設計の『正面のない家』シリーズ『仁木邸』『喜多邸』『平野邸』についての解説と論考がわかりやすくおもしろい。(『正面のない家 / N』 『正面のない家 / K』 『正面のない家 / H』のこと)この論文中最も評価が低い3邸の中で唯一現存する『平野邸』でもあの“正面のなさ”は衝撃。ただ、庭との関係性等は正面からではうかがい知れません。(『平野邸』は苦楽園の越木岩筋から見えますが、正面のなさから気づかない恐れあり)
あと西澤立衛インタビュー『一体化する中と外』では『HOUSE A』の“家のような庭”具合に対する興味。プロジェクト『GARDEN&HOUSE』の植物のあつかい方に対する期待も高まります。