K: まずは常識も疑ってみて頭の中を真っ白にするところからはじめましょう。
A: 「ウチは4人家族やから個室が4部屋必要で、延べ床面積は100㎡以上は絶対。」みたいなことを、まず疑ってみましょうと。
K: そう、数字にはだまされるなってことと、疑って“みる”ことが大切。もちろんその結果、「ウチの家族には個室が10部屋と延べ床面積は200㎡。」ってなるかもわからんし、「ウチの家族に個室はいらんし、延べ床面積は50㎡で充分。」ってなるかもしれんわけでしょ。ただし、建築っていうのは夢物語ではないわけやから、予算・法規・環境などの要素は外せないわけやから無条件に提案が広がっていくわけでもない。
A: なるほどね、諸条件と住まい手の住まい方とのバランスが重要なわけやね。
K: ただ、バランスだけでなく、“ぶれない”ことも重要。
A: それってものづくりにおける基本やろうね、難しいことやろうけど。
K: そう、ぶれてさえいなければ、水準は超えてるってことにはなるのかも。
(つづく)